2017年4月13日木曜日

【おもり】すぎに注意

*本日、生きた証*
 終日:大正地域振興局にてPCとにらめっこ、ウンウンうなる
  夜:バタンのQ太郎

経験第一主義

奇跡の人ですか、ヘレン・ケラー。
小学生の頃に誰しも一度は読んだことがあるだろう、集英社の学習漫画・世界の伝記シリーズは、本が苦手な人でも気軽に歴史上の人物について学べる優れたツールだと思います。
見ること、聞くこと、話すことを一度に奪われながら、サリバン先生による篤い指導のもと自らの人生を切り開いた異国の少女の存在は、まさにこの漫画で知りました。
しかし私も生来の不器量・不器用に最近は不摂生も加わり、三重苦に悩んでいるのですが、どこか良い先生はいませんか?

不器用といえば。

下手の横好きというのか、どう考えても自分の技術ではうまくできないことが明らかにも関わらず、何でも手を出したがる癖があります。
特に旅行先ではその欲が高まり、「体験」のつくものに飛びつきがち。

木枠の隙間に原料の液を入れ
水分を振り落とす

考えてみれば、先日横浜より来高した友人の「案内」といっても、町外に出れば私にとっても旅行のようなものですから、何かと手を動かしたくなってもおかしくありません。

てんで挑戦したは、いの町の道の駅「土佐和紙工芸村」での「紙漉き体験」であります。
所要時間約60分、草花入りのハガキ8枚分がわずか600円で作れるなんて超お得。
(色紙やうちわ作り、染め体験もあるそう)
しかも大事なのは、(20人以下ならば)予約なしで作れる……なんて、お天気に振り回されるフラフラ旅には大変優しいシステムでしょう。

まだ紙っぽさなし

スタッフさんに指示されるまま、専用の木枠の両端を持って原料液の中へ腕ごとちゃぷん、奥から手前に引き上げたら、そのまま前後左右に振って水気を切ります。
枠をペッとひっくり返すと、5mm厚くらいでおからの煮物のような質感のものが外れてきました。
えらく分厚いのですねえ、と言うと、ここからまた押し潰すのだとか。 
相変わらず単純。

で、我々は草花入りコースということで。

友人作
さすがである

パンジーや菜の花など、用意されていた色とりどりの花や葉っぱ、茎を自由に散らしてゆき、オリジナルのハガキをデザインしました。
隣で黙々と作業する友人は元来、手先が器用で美術センスも高いこともあり、途中経過にもかかわらずいちいち可愛らしく、仕事が繊細。

ナン・扇子

あ、そういうやり方もあるのね! と横目で様子をうかがっていた自分は、ふと気づくとちぎり過ぎてヘナヘナになった花びらを弄び、残骸をあちこちに散乱してはくっつけているのですから、なんとまあ(紙の原料も含めて)植物と紙に気の毒なことをしているものよ……

本当はもっとやりようがあったのでしょうが、(分かってはいたのに)センスの無さに早くも打ちひしがれたため、途中から適当ぶりに拍車がかかりあれこれ盛ることも諦めました。

ちなみに植物をのせるポイントは、「厚みを作らないこと」だそう。

薄い紙でサンド

というのも、その上から薄い紙をのせて再度圧をかけてから乾かすため、花芯や茎をそのまま使ったり、いくつも重ねたりするとボコッと膨らんで不格好になるからです。
できるだけ花びら部分を使うこと、厚いものは予め潰すことなど、デザインだけにとらわれたらいけないのね。

べしゃーん


専用の木枠でぎゅっと【おもって】から、待つことわずか30分足らず。

お察し

おーーーー。
おからにしか見えなかった塊が、ちゃんと和紙になっとるやんけ!!

もっとも、親切丁寧な指導のもと子どもでもできるプログラムなので、デザインは別にして特別な技術は何らいらないので、紙になること自体は当然っちゃ当然なのですが。
地味に感動しますよ、これは。

てんで、本日の高知ことば【おもる】は【重さを加える】という意味でつかわれます。
 例)こりゃこりゃ、そのテーブルにそればあ【おもった】らすぐちゃがまるき、やめや。

あー、次はうちわ、やりたいなあ(懲りない)
ほんじゃーに。

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